活動

第94回学習会(平成26年2月27日)

地域密着型アートプロジェクトについてのアーティストからの視点        
~墨東まち見世2011_100日プロジェクトを参照して~  
話題提供:谷山 恭子 氏

「このまちで学んだ記憶」

 2月のまちづくり学習会は、芸術家の谷山恭子氏を講師に招き、地域密着型アートプロジェクトについてお話いただいた。地域密着型アートプロジェクトは、瀬戸内国際芸術祭、越後妻有トリエンナーレ、東京都墨田区の「墨東まち見世」プロジェクトなどの名が浮かぶ。その特徴は、地域の魅力を発信し、人と人のつながりをつくり、まちの課題をアートを通して解決しようとするアクティビティであると言える。まちの中に、芸術作品が展示、設置されるが、そのモノや形の評価ではなく、それに関わるアーティストや地域住民の参加の仕方をいかにデザインするかに面白さがある。アーティストが、地域住民の思い出やこだわりを聴き、それを作品に昇華する。建築家であれば空き家の再生プランを作ることになり、加工品づくりのコンサルタントであれば伝統食の商品化を進める。アウトプットが違うだけで、どれも広い意味で地域づくりである。上通商店街で行われた「上通のうわさプロジェクト」も同じである。
アートプロジェクトの後、そのまちはどうなるのか。過疎の村の人口減少に歯止めはかかったのか、経済的に潤ったのか、というモノサシで評価すれば、必ずしもよい評価にはならないかもしれない。最後は、地域の人の「そのつづき」の取り組みにかかっている。・・・上通商店街。次は、「うわさの真相」プロジェクトがあることを期待したい。「タレントの〇〇似の店員がいるらしかバイ」という噂の真相を知りたくて仕方ないのは、私だけではないはずだ。

 

文責:前田(工房研究員20140227)

【参照リンク】

学習会チラシ(PDF)

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