活動

第72回学習会(平成24年1月27日)

まちを支えるモノ・ヒト・コト:株式会社ワークヴィジョンズ代表取締役 西村浩氏

  平成24年1月の「まちづくり学習会」は、『まちを支えるモノ・ヒト・コト』のテーマで、西村浩さん(株式会社ワークヴィジョン代表取締役)の講演と意見交換。 北海道岩見沢の「岩見沢複合駅舎」と佐賀市の「わいわい!!コンテナ」の事例紹介をしていただいた。
 岩見沢では、駅舎の外壁に、1個千五百円で全国から募金を集めたレンガ約5千個を積んだ。レンガには募金した個人の名前と住所が刻まれている。 また、“鉄道の街”岩見沢ならではの、古レールをカーテンウォールの方立(ほうだて)に使った、長さ130mの跨線橋自由通路を作った。 鉄道オタクの中でも“レール”オタクの人たちが、全国から見に来るそうだ。
 佐賀市では、中心街の空き地に、コンテナを使った雑誌図書館を設置(地元建設業者が作り、佐賀市にレンタル)、芝生広場は周辺住民が自らの手で芝を張った。
 2つの事例は、いずれも市民(ヒト)が計画づくりの段階から参加し、その結果、出来上がった“モノ”を中心に、“コト”が始まっていくというもの。 岩見沢では、市民が「駅まる」プロジェクトを進めている。から始まるまちづくりだから“駅まる”。
 駅と言う“ハコモノ”を作って終わるのは、右肩上がり経済成長期の単体完成効率重視の発想。そうではなくて、西村さんは、コトが運んで行くように、 様々な“経済的に成り立つ”仕組みを提案しつつハードを計画している。佐賀市の事例などは、熊本市のまちなかにもそのまま生かせそうだ。

文責:前田(工房研究員20120128)

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