活動

第151回学習会(令和元年11月21日)

SAKURA MACHI Kumamotoシリーズ第2弾 桜町再開発事業の進捗について
話題提供:矢田 素史 氏(九州産業交通ホールディングス㈱ 代表取締役社長)

 

 びぷれすイノベーションスタジオでの2回目の開催となった。参加者は多彩な顔ぶれの 30 人ほど。本日のテーマ「桜町再開発」と講師「矢田素史氏(九州産交ホールディングス社長)」の人気による集客と思われた。お話から 2019 年 9 月 14 日は『SAKURAMACHI 開業×県内バス電車無料』の壮大な社会実験だったことが明らかになるとともにその詳細な報告をお聞きすることができた。

◆商業施設 SAKURAMACHI KUMAMOTOの開業インパクト
売り場面積約 28,000 ㎡ 149 店舗は①対郊外(郊外店舗にあって街なかに無いもの)、②対福岡(福岡にあって熊本に無いもの)、③対e コマース(リアル店舗の楽しさ)への対応を図り、衣・食・住・遊・健康のトータルライフスタイルを提案した。9 月 14 日一日で 25 万人の来館(レジ通過者はその約 1/4)、新市街、下通、上通への回遊、賑わいをもたらした。熊本城からの庭続きというコンセプトで整備した屋上庭園、広場ガーデン、デッキガーデンも好評で、来店者の 9 人に一人が屋上へ足を運ばれていた。

◆県内バス電車無料のインパクト
9 月 14 日は県内の路線バス、市電、熊本電鉄を無料にした。これらの公共交通機関の通常の土曜日の利用者数合計 8 万人に対しこの日は 25 万人が利用された。普段公共交通をあまり利用しない人(全体の 36%)の 85%が「無料だから」という理由で利用された。その結果は以下のような現象や知見として整理される。①中心市街地への来街手段のマイカーから公共交通へ転換 ②その結果交通渋滞が緩和された (この2つが公共交通無料キャンペーンの当初の目的だった) ③バスセンターから県内各地(観光地)への来訪が増加した(山鹿・阿蘇・人吉・天草等) ④14 日以降も従来よりはバス利用者が多いようでありマイカーから公共交通への利用転換の「きっかけ」になったのでは ⑤一方、9 月 14 日にはバス停を満員で通過するバスが続きご迷惑をおかけする等のマイナス面もあった。
今回の公共交通無料キャンペーンに当社が要した費用は 2,500 万円であったが、費用の捻出を工夫し熊本県全体の経済波及効果のために今後も何らかの方法で続けていくことが望まれる。

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◆Q.街なかでのお買物に対するバスの割引券の発行などの政策はないのか?
A.下通繁栄会は単独で「交通券」を発行している。
◆Q.テナントに書店がないのは何故か?
A.1) 街なかでの競合を避けた 2) 業種的に家賃負担能力が低いという理由も。次のリテナントでは空港併設のような書店など検討したい。
◆Q.プレイガイドがないのは?
A.不足業種は他にもいろいろあり、次のリテナントで再考する。 ◆街なかにファミリー客が増えた。交通費が浮いた分家族で食事しようという声も聞かれた。
◆Q.裏話は?
A. (利用がいつもよりも多く)「心地よい疲れ」というバス運転手のつぶやき。

文責:冨士川一裕(工房研究員)

【参照リンク】
学習会チラシ(PDF)

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