活動

第103回学習会(平成27年01月22日)

「学都シンポジウム in 金沢」の報告と今後
話題提供:富士川 一裕(熊本大学まちなか工房 特定事業研究員)

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 2015年最初の学習会は、昨年の12月6日に金沢で開催された『学都シンポジウム』について、工房研究員の冨士川より報告と意見交換が行われた。シンポジウムには、両角副学長、溝上教授(工房代表)らが参加した。当シンポジウムは、まちなか工房の開設と同時にスタートしており、金沢、岡山、熊本の三都市が参加する6回目の開催を迎えたイベントである。次年度はまちなか工房の10周年とともに熊本での開催が決定している。

1.三都市シンポジウムについて
 6回目の三都市シンポジウムは12月ではあったが、雪の降る金沢で開催された。2005年の第1回から2011年の第3回までを熊本で開催、2012年と2013年の第4回、5回を岡山で開催、2014年の今回が初めて金沢での開催であった。旧制四高(金沢)、五高(熊本)、六高(岡山)があったことも縁で始まったシンポジウムであり、今回のテーマが『学都』となった背景でもある。「学都研究から見えてきたこと」の研究発表(岡山大)や「個性ある学習文化都市 金沢」の事例報告(金沢大)があり、「学生・市民が考える学都とまちづくり」というテーマでWSも行われた。

2.熊本での大学連携の取り組み(熊本からのプレゼン)
 平成22年8月に設置された県、市、熊大、経済界のトップで形成する「くまもと都市戦略会議」による「学モン都市クマモト」の取り組みが紹介された。右の広告はコンペによって製作されたポスターで、東京などでの情報発信に活用されている。熊大の取り組みでは、熊大が及ぼす経済効果の試算について政策創造研究教育センターの円山准教授の研究が紹介された。このほか、熊本まちなみトラストが行ってきた、熊大、学園大、崇城大との連携の紹介がされ、「新町古町町屋再生」、「町屋お掃除&町屋巡り」などまちなかでの取り組みについて説明があった。

3.『学都シンポジウムin金沢』を振り返って
今回の学都という視点で三都市を比較すると、市内中心部の約3km圏内に熊大、学園大、尚絅大、崇城大、東海大が立地し、四年制大学と学部生数が県内9大学(23,316人)のうち7大学(21,665人)を占める熊本市が際立っている。会場との意見交換では、学都熊本への期待やまちなか工房のさらなる発展への要望が出された。次年度は熊本で第7回の三都市シンポジウムが開催されるため、工房の協力も含めた情報発信が望まれる。最後に会場から、大学循環バスの提言がされ、路線としての実現性を検証してみないとわからない部分もあるが、あってもおかしくはないルートであるという議論がされた。

※学習会終了後前回同様ワイン懇親会を好評開催


文責:増山晃太(工房研究員)

【参照リンク】

学習会チラシ(PDF)

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