背景と概要
2.1.. CDMAの概要
 CDMA方式は同一の無線周波数帯域においてユーザ毎に異なる拡散符号(Spreading Code)を割り当てることで多元接続を行う方式です。 CDMA方式はスペクトル拡散通信方式に基づいており、元々は狭帯域な情報信号をそれよりずっと高周波な拡散符号を掛け合わせることにより、情報1ビット当りの電力密度を薄く広げて(広帯域化)送信します。
 
図2中ではWの帯域をもつ情報信号が、拡散符号が乗算されることにより、帯域がB(>W)に拡散された様子を示しています。 この性質により
秘匿性に優れ他信号に干渉を与えにくくまたマルチパスに強いといった様々なメリットを有しています。
 


               図2. CDMAの概要図
  
  しかしながらいくら電力密度を小さく抑えるといっても、時間的にも周波数的にも共有している各ユーザ間の信号が積もり積もってくる(これを多重アクセス干渉:図2中のMAI)と、信号が他ユーザの信号に埋もれて正しく伝送できなくなってしまいます。
そしてこの送信した情報が正しく相手側に届くかどうかは、各ユーザが用いる拡散符号の性能(具体的には相互相関と自己相関)に大きく左右されます。
 ですから、 どのような符号を用いるかはCDMA方式では非常に重要とされ、 現在まで様々な符号の研究が盛んになされています。



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CDMA
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応用
まとめ