f-NAVIシステムの中心となるのがメモリー・ユニットです。
メモリー・ユニットは、ユーザーの個人情報(指紋・声紋・パスワード・プロフィールなど)とNAVIシステムの情報(名前・性格・グラフィックなど)が記録されている「記憶領域」と、頭脳部分の「発展学習型AI」によって構成されています。
f-NAVIシステムは、本体にもメモリー・ユニットにも大容量のメモリーは搭載されていません。これは、このシステムがネットワーク環境での利用を前提に開発されているからです(次項参照)。
f-NAVIシステムは、ユーザーから要求を受けると無線でネットワークに接続、必要な情報を取得してきてユーザーに返答します。
f-NAVIシステムは、本体にメモリーを搭載するかわりに、世界中のネットワーク・コンピュータの情報を利用します。いわば世界中のコンピュータがメモリー装置と言えるのです。
また、単なる情報の検索のみでなく、ネットワークに接続されているコンピュータを使って様々な処理を行う事も出来ます。
例えば、飲食店の情報を検索してきたf-NAVIにそのまま予約を頼めば、f-NAVIが自動的に、必要なユーザー情報(電話番号や名前など)を相手先に伝えてくれるので、ユーザーが直接電話をしたりする手間が省けます。
また、ユーザーが会社に所有しているコンピュータにアクセスしてアプリケーションを起動し、要求された処理を行うことも出来ます。
もちろん、あらかじめ会社のコンピュータにアクセスできる権限をf-NAVIに持たせておく必要があります。
一日に大量のメールを受信する人にとって、メールの処理には大変な時間がかかります。
しかし、大変だからといって処理をおざなりには出来ません。いつ大事なメールが届くか分からないからです。
f-NAVIシステムには、定期的に会社のコンピュータのメールチェックを行う機能もあります。
それも、ただメールの受信チェックを行うだけではありません。
例えば「A社からのメールを受信したら通知し、それ以外は通知せず保存しておく」という設定をしておけば、大事なA社からのメールの受信をすぐに知ることが出来ます。
そして、その内容をその場でf-NAVIに読ませることも出来るのです。
また、「友人からのメールは自宅へ転送しておく」といった設定をしておけば、f-NAVIが自動的に処理を行ってくれます。
もちろん、それらの設定は全て音声で可能です。
f-NAVIシステムは、受信したメールをまず自分で読みます。その上で内容に重要性があると判断した場合には、「受信の通知必要なし」という設定であってもシステムの判断でユーザーに通知を行うこともあります。
このような臨機応変の対応は、発展学習型AIによるものです。