活動

第93回学習会(平成25年12月19日)

三都市シンポジウムと全国まちづくり会議の報告    
話題提供:泉 冬星 氏(すきたい熊本協議会 会長),冨士川 一裕(熊本大学まちなか工房 特任研究員)

「このまちで学んだ記憶」

 

 まちなか工房の活動は、熊本県内に留まらない。全国的なまちづくりイベントやシンポジウムを開催したり、参加したりしている。12月の学習会は、「第4回金沢・岡山・熊本三都市シンポジウム(11月9日、於:岡山大学)」と「第9回全国まちづくり大会in長岡(10月6-7日、於:新潟県長岡市アオーレ長岡)」の報告。前者は、すきたい熊本協議会長泉冬星氏、後者は、まちなか工房研究員冨士川一裕氏による。
三都市シンポジウムは、すきたい熊本協議会とまちなか工房が共催し、第1回(2005年)~3回(2011)を熊本市で開催した。金沢、熊本、岡山の3都市は、いずれも日本を代表する城下町であり、城郭や兼六園、水前寺成趣園、後楽園などの史跡を有し、また旧制4高、5高、6高時代からの学都であることなど共通点がある。類似都市として学び合うことを目的に、城下町で暮らすこと、新幹線とまちづくりなどをテーマに各都市の行政、経済団体、商店街、大学の代表が事例発表を行い、合わせて人的ネットワークづくりをしてきた。今回は、岡山大学のご尽力により岡山市で開催され、大学が都市といかにかかわるかということを中心に事例報告や意見交換がなされた。金沢では大学生が中心に企画・運営した「歴史的空間再編コンペティション」が開催され全国から学生が集まったとのことで、熊本でもこうした取り組みができないかという意見が出された。語弊はあるが、“学生がまちづくりのイベントに利用される”というのではなく、“学生から積極的にまちに対して提案し、まちを賑わす”という意気込みが大事で、その実践を通して「このまちで学んだ」という思い出を刻んでほしいものである。
全国まちづくり大会は、NPO日本都市計画家協会が主催し、全国のまちづくり団体が一堂に会する年に一度のまちづくりの全国イベントである。長岡大会では、シンポジウムや講演会の内容もさることながら、会場となった「アオーレ長岡」が、郊外にあった市役所を再び中心部に呼び戻して核とした複合施設であり、行政主導の中心市街地活性化の例として大変参考になった。

 

文責:前田(工房研究員20131219)

【参照リンク】

学習会チラシ(PDF)

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