活動

第69回学習会(平成23年6月29日)

銀座通り歩行者空間整備について:
熊本市都市建設局土木部土木総務課係長 安藤 雅俊氏,熊本市都市建設局土木部土木総務課主任技師  太田 周作氏

    6月の「まちづくり学習会」のテーマは、銀座通りの歩行者空間整備について。銀座通りは、熊本市中心街の下通アーケードに直行する重要な道路で、 背後に飲食街が広がっている、夜のまちと昼のまち境界線のような通り。通行量も12時間で7~8千台と多い。以前パーキングメーターが設置されていて車道を1車線分食っていたが、 それが撤去された後、歩道も含めた道路空間をどのように整備するか検討されていた。昨年度、熊本市が行った放置自転車や荷捌き車両駐停車、 タクシー乗降などの調査や住民ワークショップの結果を、熊本市土木総務部が発表した。地元商店街関係者も多数聴講した。
   計画を立てるのはなかなか難しそうだ。タクシーはタクシー(乗客も)、運送業者は運送業者、商店は商店、自転車来街者は自転車来街者の、 それぞれの都合がある。荷捌き車両は開店前の16時ごろに駐車停車のピークがあり、自転車は16時~21時、タクシーは夜から深夜にかけてがピーク。 駐輪や荷捌き駐車を規制すれば、排除された車両が周辺にあぶれ出すだけだ。銀座通りだけの話ではすまない。観光バスを街の真ん中に誘導するためのバスベイをつくろうとか、 歩道を広げて広場的に使うとカッコいいなどのアイデアモある。しかし、沿道で事業をする人などへの影響や交通安全も考えねばらない。 かといって現実に合わせ過ぎたんではたぶん街はよくならない。現状維持でよいはずはない。こちらを立てればあちらが立たず、あちらを立てればこちらが立たず、 両方立てれば身がもたず、なんて話ばかりだ、世の中は。23年度に計画を立て、24年度着工の予定らしい。今年が勝負だ。都市が、都市計画の力を問われる場面だ。 ここで熟議を重ね、われわれ計画に携わる者が皆でがんばって、ナイスな計画をつくらねばならない。

文責:前田(工房研究員20110629) 

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