活動

第145回学習会( 平成31年3月28日)

商店街で考えるグランドデザイン2050ワークショップ
  「みんなで語ろう城下町都市熊本」 その2

コーディネーター:溝上 章志,両角 光男,冨士川 一裕

 

 熊本市中心市街地グランドデザイン2050-世界に拓く「城下町都市」くまもと-を下敷きにして「今年秋の桜町再開発ビル開業(脅威・チャンス)への備えとしてやるべきこと」を当事者である中心市街地の商業者の方に尋ねた。企業の方、市・会議所、学生を含むまちなか工房関係者も当事者の立場になって一緒に考えていただいた。

◆歴史回廊整備
 グランドデザイン2050 の7つのプロジェクトのうち「歴史回廊整備」に多くの提案が集まった。 熊本駅と都心部をつなぐ100円バス、都心部の短距離を低料金や無料でサービスする公共交通(バス・電車)、文化施設周遊レンタサイクル、駐輪場から桜町までの歩行空間の高質化(アーケードでつなぐことも)、白川ちゃりんぽ道、坪井川船運 など。
◆ストリート・イベント
 まず、夜の賑わい創出に意見が集中。熊本県内の観光アトラクションを披露しておもてなす、など。その他、世界各地の週間、月間フェア、食に焦点を当てたイベント(例えば赤牛祭典など)。いずれにしても、熊本城と商店街が一体となって企画すること、熊本の食材を使ったイタリアンは新しい郷土料理になるのでは・・・ブランディング・デザインが必要との提案。
◆新しいマネジメント手法
 商店街のチームに熊本城ホールを運営させる、白川河川敷(緑の区間)が国交省から市へ管理移管されたら白川バンクスという新しい運営形態の可能性が生まれる、白川公園も従来の公園とは異なる運営に変わりそうである、など新しいマネジメント手法で街を変えていく提案があった。
◆都心部商業機能の業態転換
 人が集まる場所に1階はカフェ・上層階はゲストハウスへ空きビル再生を図る、新市街の1階をすべてオ ープンカフェ・レストランに業態転換する
◆その他
 広場でまったり、ゆったり過ごす楽しさが共有できる街でありたい、街の魅力コンテスト、キ ャッシュレス化の対応は急務(AR augmented reality 拡張現実も) などの提案があった。

 街の活性化は、ショッピングセンターの開発とは異なりプランニングやマーケティングよりむしろマネジメントを先行させるべし、ということが定説となっている。次回は、今回の終わりのほうに出た提案、新しいマネジメント手法で業態転換やテナントリーシングを進めることについて議論できれば、と思う。

 

文責:冨士川 一裕(工房研究員)

【参照リンク】
学習会チラシ(PDF)

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