活動

第128回学習会(平成29年9月6日)

これからの観光に必要なコト
話題提供:外山 由惠 氏(株式会社くまもとDMC(上通) 常務取締役 CMO)

 

今回の学習会は昨年設立された「くまもと DMC(Destination Management/Marketing Company)」の外山由惠氏にお越しいただき、「これからのくまもと観光に必要な「コト」とは…。」と題して講演いただきました。

1.地域観光の課題と日本版DMOの必要性
観光庁は「日本版DMO(Organization)」の形成を推進しています。これは観光客の旅行目的が多様化するなか、“滞在交流型観光の振興”が不可欠となっており、個人旅行者のマーケットに柔軟に対応することが重要とおっしゃられていました。これまでのような旅行会社ができないこと、または行政にはできないことを担う新しい組織体として「DMO」があり、とくに熊本では「DMC」とする会社法人として利益も生み出していこうとする取り組みに特徴があります。

2.「それを 誰がやるのか。 誰とやるのか。」
 海外からやってくる個人旅行者は、せっかく日本に、熊本に来たのだから、ここでしか得られない体験にはしっかりとお金も払う価値観を持っていると言います。日本人向けには数千円のものでも、数万円払っても体験したいというニーズをしっかりと見定め、地域の方々とどこにもない体験として価値づけすることが大事であるとおっしゃられていたのが印象的でした。
 くまもと DMC の取り組みには大変関心が高く、会場からたくさんの質問がされていました。来熊するインバウンド客の設定、地域リーダーのあり方、そもそも海外旅行客を受け入れる体制にないことなど活発な議論がされました。くまもと DMC は立ち上がったばかりの組織であり、何事にもチャレンジ、色々な人からアイデアをもらいながら、という前向きな外山さんの姿勢に学ぶことが多かった学習会だったのではないかと思います。

3.ワンコイン懇親会
  毎回学習会の終わりに開催しているワンコイン懇親会でも意見交換や交流は続きました。今回も多くの方にご参加いただき、留学生の方や若い方もいらっしゃり、懇親を深めていました。くまもとDMCで大変なことや今後の展開について活発な議論もされており、関心の高さを伺うことができました。

文責:増山晃太(工房研究員)

【参照リンク】
学習会チラシ(PDF)

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