活動

第121回学習会(平成29年1月19日)

私たちの「熊本の復興まちづくり」
話題提供:田中 尚人, 星野 裕司 (「社会基盤計画」担当教員)

 

  今回の学習会は『私たちの「熊本の復興まちづくり」』と題し、熊大工学部社会環境工学科3年の講義「社会基盤計画」において13班のグループが「熊本市の復興まちづくり提案」を考え、昨年11月に開催した工学部祭での発表・審査で優秀な成績をおさめた5組が発表しました。

1.各班の発表と聴講者との質疑応答
 1班は「熊本地震から学ぶごみステーションの活用法」と題し、ごみステーションにコミュニケーションを図るための掲示板を設置し、地域の情報を発信していこうとする提案、3班は「もっとかたらんね~「話す」で減らす、避難所ストレス~」と題し、避難所でのストレスを解消するためのおしゃべりツールとなる“すごろく”ベースのゲームを提案、4班は「ゆるっと ふわっと 繋がる わ」と題し、大学にあるいくつかの組織を拠点とした地域貢献の取り組みの提案、6班は「再建」と題し、健軍商店街に“健軍ラボ”を立ち上げ、地域づくりの核とする提案、10班は「直る城、育つ熊本」と題し、熊本城を中心とする復興のプロセスの提案をしました。
 聴講者からは、「掲示板は本当に有効か?」「すごろくゲームは今すぐにでも使えそう」「大学のサークル活動とリンクするのは良い」「“ラボ”という拠点ができるのは面白い」「石垣修復を観光としてはどうか」といったように、非常に具体的な質問が学生に向けられていました。学生たちもできる限りの回答をする中で、全体の総括として、震災復興という機会を契機にこれまでの熊本ではない、大きな変化をもたらす提案があっても良かったのではないか、という意見が出されていました。学内での意見交換だけだと、実現性はあっても逆に大胆な提案が小さくまとまる傾向にあるのかもしれず、今回参加して頂いた皆様からは、むしろ若者らしい大胆な提案を期待され、もっとチャレンジしよう!といったエールをたくさんいただくことが出来たのではないでしょうか。
 今回は、PTAの会長さんや西原村の方など、普段お見えにならない方々もお越しになっていて、やはり学生発の復興に関する提案ということへの期待というものが大きいことが分かりました。このテーマは来年度以降も数年継続していくことが、指導教員からも示されたので、また来年にまちなか工房での発表を期待しています。

2.ワンコイン懇親会
 毎回、発表者と聴講者で学習会では話せなかった内容も引き続き出来るように「ワンコイン懇親会(通常は500円)」を開催しています。今回は発表した学生を100円として、様々な分野の方々との交流を図ってもらう試みを行いました。各班の学生に参加してもらい、活発な議論が多方で行われていました。学習会、懇親会にご参加いただいた多くの方々に感謝申し上げます。

文責:冨士川一裕(工房研究員)

【参照リンク】
学習会チラシ(PDF)

<<第122回学習会 学習会報告TOP 第120回学習会>>