活動

第102回学習会(平成26年11月27日)

熊本市 下通新天街NS共同ビル(仮称)について
話題提供:櫻井 貴浩 氏 (㈱櫻井総本店 代表取締役社長)
     豊永 信博 氏 (㈱南栄開発 顧問) 

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学習会後のワイン会

 11月の学習会は、≪仮称≫熊本市下通新天街NS共同ビル(ダイエー跡地)の計画について共同施行者である櫻井総本店・櫻井貴浩氏と南栄開発・豊永信博氏の対談形式での経過報告をお聞きしました。現在、同地区ではビルの解体工事が進められており、中心商業地の枢要な位置にあるため、皆さんの関心は高く議論も熱を帯びました。

1.地区の歴史と事業に至る経緯

①櫻井総本店の創業:明治27(1894)年、ほぼ現在位置で櫻井常吉が靴の製造を始める。六師団をはじめ軍への納品が相次ぎ、宮家にもお買い上げいただいた。後に小売に業態転換。
②大洋デパートの開業:昭和27(1952)年。鶴屋百貨店も同年の開業だが、8階建ての威容を誇る大洋デパートの集客が圧倒的であった。
③大洋デパート火災:昭和43(1973)年11月29日。櫻井総本店側への増築工事中であったため足場を利用して25人が避難したが、103人が死亡するという大惨事となった。
④熊本城屋、城屋ダイエーを経て「ダイエー熊本下通店」が今年(2014年)5月まで営業。
⑤ダイエー所有の土地建物を南栄開発が買取り、隣接する櫻井総本店との共同事業となった。

2.共同ビル計画の概要

 敷地面積:3,114㎡/延べ床面積:18,995㎡/地上8階、地下1階/B1:ダイエー食品売り場/1~4F:ファッション系店舗/5F:サービス系店舗/6~7F:事務所/1Fの通り抜け通路は店舗の営業時間終了後も23:00までは通行可/2015(H27)春:解体工事終了後ビル本体工事着工、平成28年秋(11月)オープン予定/優良建築物等整備事業を適用

3.商業施設基本コンセプト

 コンサバティブ(左)とコンテンポラリー(右)の横軸座標上では、左から鶴屋、News、本計画ビル、右端に地元セレクトショップという位置づけ。メインターゲット:30歳前後から上の成熟した大人の女性、サブターゲットはその前後の世代。

4.工事中の話題づくり

 「Eggプロジェクト」:白の養生囲いを卵の殻に見立て、その殻を破って様々な出会いの場を演出する企画を公募中。防犯面や一時的な賑わい減少への対応からアーケード下を利用することに県警も協力していただいている。



文責:冨士川一裕(工房研究員)

【参照リンク】

学習会チラシ(PDF)

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